2021/0723
東京での第32回オリンピック競技大会が、1年の延期を経て開催されましたが、開催直前までいろいろ問題が発生していた大会です。新国立競技場の建設をはじめ、莫大な経費がかかることによる見直しやコロナ禍による延期、さらには大会関係者の発言や過去の実績など多くの問題が取り上げられたうえでの開催です。
オリンピックは始まりましたので、これまで解決してきた多くの課題の成果をレガシーとして未来に継承していくことが重要と考えます。広い視点で見れば、このレガシーをまちづくり、地域づくりに如何に活用して地域の活性化、日本の活性化に繋げていくかです。したがって、多くのレガシーは経済的効果が主ではなく、大会開催までに積み上げてきた様々なノウハウなどを含めた人材や情報等の社会的な効果であり、これを如何に活用していくかだと思います。これができてこそ今回のオリンピックが成功したと言えるのではないでしょうか!
いずれにしましても、出場する選手は1年遅れの開催の中でそれぞれベストを尽くしておられますので応援するのは当然ですが、コロナがもう少し収まった中での開催であったらよかったと感じました

2021/07/21
昨日、本年度第2回目のスポーツコミッション研究会をオンラインで開催しました。メインの講演をJリーグの鈴木社会連携室長にシャレン(社会連携)の活動についてお願いしました。このシャレンの活動はまさにスポーツコミッションが想定する活動と同じということが分かりました。全国に54あるJクラブにおいて行われている社会貢献を目指す活動で、地域の関係者と一緒に地域を良くしていこうとする活動とのことでした。スポーツコミッションの最も進んだ組織と言われる出雲スポーツ振興21の白枝専務理事も関心を持たれるなど、SCJとしては今後このシャレン活動やJリーグ・Jクラブとの連携ができないかと考えています。
一方、熱気球について私どものスポーツコミッション連絡協議会会員である熱気球運営機構の町田さんに活動報告してもらいました。この熱気球についても参加された方々が興味を持たれ、どこでどうしたら熱気球を挙げることが可能となるのかなどの質問がありました。熱気球にもいろいろあり、固定して上空と地上を往復する方法(所沢で実施中)、熱気球大会を開催して的をめがけて移動する方法(佐賀等で実施中)、さらに広域に移動する方法(渡良瀬遊水地で試験実施中)などがあるようです。現在は、日本ではあまり行われていない広域に移動する新たな方法を試みているとのことです。いずれにしても熱気球は気流が安定している早朝に実施されるケースが多く、搭乗者は宿泊を伴うなど地域経済への効果もあるとのことです。
最後に、理事長の木田から昨年仮発刊した「スポーツで地域を動かす」について、9月に(一財)東京大学出版会から正式発刊することとなったことやスポーツ庁の長官表彰についての説明などを行いました。

2021/07/20
本日、今年度第2回目のスポーツコミッション研究会が行われますが、東京オリンピック2020の開催が2日後に迫ってきた中での開催ということで、いかにして一過性の国際大会を一過性に終わらせないようにしていくかを踏まえ、Jリーグが行っているシャレンという社会との連携に繋がる活動について講演していただきます。
考えてみますと、理事長の木田が国際的スポーツイベントを活用してまちづくり、地域づくり、ひいては地域の活性化にどのようにして活用していくかを検討したのが2002年のFIFAワールドカップの日韓大会後で、2003年度の当時の国土庁の調査事業に提案し、2004年3月に「国際的スポーツイベント等がもたらす資産を活用した地域活性化に関する調査」でした(その9年前にスポーツを地域づくりに活用いていこうとする調査を行っていますが)。このように木田は、IOCが「レガシー」を総会で決めた2002年10月以前から企画していたようです(2003年度の事業としていくためには2002年大会後の7月ごろには国に提案していたとのことです)。要は、税金を使用してスポーツイベントを開催するのであるから、そこで発現した社会的効果をいかにして活用してまちづくり、地域づくり、ひいては地域の活性化に繋げていくかが重要で、それを「資産」として示し、だれのために、何のために活用していくかを検討していたとのことです。今回のオリンピックも数多くの課題を抱えて開催することとなりましたが、その成果(レガシー)を活用してコロナ後の新しい社会の形成に如何に資するようにしていくかが重要ではないでしょうか。

2021/07/09
私どもSCJが主宰する「スポーツを活用した地域活性化に資する組織のあり方に関する研究分科会」(以下、組織のあり方研究分科会)第1回目の会議を開催しました。6月の準備会を経た会議で、都合でお二人の委員が欠席されましたが、スポーツコミッション連絡協議会(以下、協議会)会員からも7名ほど参加されていました。
この研究分科会は、協議会会員を対象として開催していますのでクローズされた会議ですが、年度内にはその結果を公表していきたいと考えております。今回は、組織のあり方研究分科会の開催趣旨、昨年度のスポーツ庁からの提言の概要などを踏まえたうえで、SC等の運営に携わっておられる委員から、テーマに沿った現状・課題及び意見などを述べていただき、委員間で議論しました。また、他のSC等の組織の実態を把握することを目的に商標をお貸ししているSC及び協議会会員を対象にアンケート調査を行うこととしました。アンケート調査内容などの詳細は、個別委員と詰めていくこととし、その成果がまとまる9月ごろに第2回目の会議を開催することとしました。
なお、協議会会員の方であれば資料を無償でお配りしますので、ご連絡ください。

2021/07/08
今年も半年が過ぎましたが、コロナ禍は収まりそうにありません。SCJをはじめ全国のスポーツを活用してまちづくり、地域づくり、ひいては地域の活性化や地方創生を図ろうと活動しておられる皆さんにとっては大変な日々が続いていると思いますが、それぞれの立場で頑張ってもらうしかありません。
このようなことから、我々SCJでは、スポーツコミッションン連絡協議会(協議会)の会員の皆様を対象とした「スポーツを活用した地域活性化に資する組織のあり方に関する研究分科会」(組織のあり方研究分科会)を明日9日に開催することとしました。スポーツコミッション(SC)をはじめ総合型地域スポーツクラブなどで、スポーツを活用してまちづくり、地域づくり、ひいては地域の活性化を図ろうとしている組織の今後のあり方についての研究会です。この研究会の委員には、わが国で最も先端的なSCと言われている組織の創設から現在まで担当されて来られた方現在SC的組織を運営されている方、あるいは公的組織のあり方にお詳しい方スポーツ活動に詳しい弁護士など10数名の方々に参画していただき、検討していくこととしています。協議会会員の方は参加可能ですので、連絡の上ご参加ください。また、この検討結果については、年度末には公表していきたいと考えております。

2021/07/01
オリンピックが開催される月となりましたが、世の中はとてもオリンピックを楽しむ雰囲気とはなっていません。なぜ、このようになってしまったのでしょうか?1984年のロサンゼルス五輪でユベロス氏がそれ以前の国家主体のオリンピックから企業が参画した大会へと変貌させました。その結果、その後のオリンピックは活性化してきましたが、どうもビジネス中心になりすぎたように感じます。また、わが国のスポーツは、体育という教育の一環として行われてきた経緯もあり、日本国民は「スポーツは公共性や公益性が高い活動」と信じてきていますが、現実的にはアメリカで行われているようなビジネスツールとして活用されてきており、必ずしもそのような活動とはなっていないのではないでしょうか!コロナ化を踏まえ、オリンピックや各種スポーツ大会は、だれのために、何のために行うのかを再確認していく必要があると思います。